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マグネシウム豊富な食品とは? 働きや1日の摂取量・摂りすぎた場合は?

マグネシウム豊富な食品とは?働きや1日の摂取量・摂りすぎた場合は? マグネシウムとは体内に多く含まれ、骨の形成に必要なミネラルです。ここではマグネシウムの働きや、マグネシウムを多く含む食材、不足・摂りすぎた場合はどうなるのか、1日の摂取推奨量など、マグネシウムについてわかりやすく解説します。 目次 マグネシウムとは?マグネシウムの役割と働き マグネシウムが不足・過剰摂取した場合はどうする? マグネシウム不足の状態とは マグネシウムを過剰摂取するとどうなる? 【男女・年齢別】1日に必要なマグネシウムの量はどれくらい? 妊娠中の方へ1日の摂取推奨量 マグネシウムを多く含む食べ物とは? マグネシウムを摂取するポイント マグネシウムとカルシウムをバランス良く摂取する 加工・精製されていない食べ物をしっかり摂取する 1 マグネシウムとは?マグネシウムの役割と働き マグネシウムは、わたしたちのからだに多く存在する多量ミネラルの一種です1)。カルシウムやリンとともに骨を形成するほか、300種類以上の酵素反応、筋肉の収縮、神経情報の伝達、体温や血圧の調整にも関わっています2)。 2 マグネシウムが不足・過剰摂取した場合はどうする? 食べ物などから摂取したマグネシウムは、腸から吸収され、腎臓から排泄されます3)。摂取量や体内での吸収・排泄の状況によっては不足や過剰の状態になり、からだに悪い影響を及ぼすことがあります。 マグネシウム不足の状態とは マグネシウムが不足すると、骨の形成に影響が出たり、高血圧、筋肉のけいれんが引き起こされたりすることがあります2)。そのため、食事から必要な量のマグネシウムをしっかり摂取することが大切です。 マグネシウムを過剰摂取するとどうなる? マグネシウムを多く摂取してもすぐに尿の中に排泄されるので、通常は食べ物からの過剰摂取による問題は起こりにくいとされています4)。ただ、サプリメントなどでマグネシウムを大量に摂取すると、下痢などが起こることがあるので、飲む量には気を付けましょう4)。 3 【男女・年齢別】1日に必要なマグネシウムの量はどれくらい? マグネシウムの1日あたりの摂取推奨量は、性別や年齢によって異なります。マグネシウムの不足や過剰の状態にならないために、1日に必要なマグネシウムの量を把握して、適切な量を摂取することが大切です。 1日あたりのマグネシウムの摂取基準(推奨量)1) 詳しく見る 男性 女性...

【管理栄養士監修】ビタミンDとは? 目安摂取量・食材・摂取時のポイント

【管理栄養士監修】ビタミンDとは?目安摂取量・食材・摂取時のポイント ビタミンDは、脂溶性ビタミンの一つです。健康な骨や歯の発育促進に必要な栄養素で、紫外線によって体内でも生成されることが報告されています。ここではビタミンDの働きと日光の関係、ビタミンDを多く含む食材と1日の目安摂取量を紹介します。 目次 ビタミンDとは? 体内での働きと日光との関係 ビタミンDの産生には日光浴が必要? ビタミンDが不足している場合と過剰摂取した場合の影響とは ビタミンDは1日にどれくらい必要?摂取基準量まとめ ビタミンDを多く含む食材と含有量 手軽にビタミンDを摂取できる栄養補助食品やサプリメントを活用する ビタミンDを摂取できるおすすめレシピ 鮭と舞茸のチーズソテー 1 ビタミンDとは?体内での働きと日光との関係 ビタミンDは、脂(あぶら)に溶ける性質を持つ脂溶性ビタミンの一つで、きのこや魚類に含まれています。また、日光に含まれる紫外線が皮膚に当たることでも産生されます。食物から摂取したり皮膚で産生されたりしたビタミンDは、いくつかの酵素の働きによって代謝され活性型ビタミンDとなり、からだの中で作用します1)2)。ビタミンDは、腸管からのカルシウムやリンの吸収を促進することで骨の形成・成長を助ける働きがあり、丈夫なからだを維持するためには欠かせない栄養素です1)。 ビタミンDの代謝過程 ビタミンDの産生には日光浴が必要? 食事だけで1日に必要なビタミンDの量を全て補うことは難しいため2)、適度な日光浴によって皮膚でのビタミンDの産生を促すことも大切です。ビタミンDの産生を行うために必要な日光浴の時間は、地域や時刻、天候、皮膚の色によって異なるため、一律に「何分」と定義することはできませんが、夏のお昼頃であれば3~5分程度が目安になるでしょう。一方、冬の場合は、地域によって状況が大きく異なります。冬のお昼頃、那覇では10分もかからず十分なビタミンDが産生できますが、札幌では1時間以上もかかります1)。 5.5μgのビタミンDを産生するために必要な時間(分)1) 詳しく見る 測定地点(緯度) 7月 12月 9時 12時 15時 9時 12時 15時 札幌(北緯43度)...

【管理栄養士監修】ビタミンB1とは? 働き・摂取量・食品について

【管理栄養士監修】ビタミンB1とは?働き・摂取量・食品について ビタミンB1は水溶性ビタミンの一つで、インスタント食品や糖質を多く食べる人、よくからだを動かす人が不足しやすい栄養素と言われています。ビタミンB1の働きと不足した場合の影響、1日に必要な摂取量、ビタミンB1を豊富に含む食べ物について解説します。 目次 ビタミンB1とは? 働きについて ビタミンB1が不足した場合・過剰摂取した場合の影響とは 1日に必要なビタミンB1はどれくらい? ビタミンB1を多く含む食べ物とは?食品別の含有量まとめ ビタミンB1を効率よく摂取する方法とは?食べ合わせと調理のポイント 手軽にビタミンB1を摂取できる栄養補助食品・サプリメントを活用する ビタミンB1を摂取できるおすすめレシピ 豚もも肉と豆苗のレンジ蒸し~ニラダレを添えて~ 1 ビタミンB1とは? 働きについて ビタミンB1は、今から100年以上も前に、日本人が米ぬかから発見したビタミンです1)。ビタミンは、からだが正しく機能するために絶対必要な栄養素です。その中で、ビタミンB1は、水に溶けやすい水溶性ビタミンに分類されます。水溶性ビタミンは、からだの中では血液などの体液に溶け込んでいます2)。また、ごはんやパン、甘いものに多く含まれる糖質をエネルギーに換える消化酵素の働きを助ける役割もあります。白米や白砂糖など精製度の高い食品や、糖質の多い食品、アルコールの摂取が多い人ではビタミンB1が不足しがちとされています1)。 2 ビタミンB1が不足した場合・過剰摂取した場合の影響とは ビタミンB1が不足すると、疲れやすくなったり、食欲不振になったりすることがあります1)4)。一方で、ビタミンB1は、必要以上に摂ってもからだに蓄積することはなく、飽和状態になると尿としてからだの外へ出ていきます3)。これまでに、食品やサプリメントからビタミンB1を過剰に摂取したときの健康被害についての報告はなく、ビタミンB1の過剰摂取を過度に心配する必要はないでしょう1)。 3 1日に必要なビタミンB1はどれくらい? ビタミンB1は、栄養素をエネルギーに換える働きを助けることから、エネルギー消費量が大きい人ほど1日に必要な摂取量は多く設定されています3)。 1日あたりのビタミンB1の摂取基準3) 詳しく見る 男性 女性 推定平均必要量※ 推奨量 推定平均必要量※ 推奨量 18〜49歳...

たんぱく質不足のサインとは?体への影響と今日からできる対策

たんぱく質不足のサインとは?体への影響と今日からできる対策 たんぱく質が不足すると集中力の低下や、筋力の衰えで基礎代謝が落ち、太りやすくやせにくいからだになるなどさまざまな影響がでることがあります。今回はたんぱく質不足が原因で出てくるからだの変化や、たんぱく質を効率よく摂取する方法をご紹介します。 1 たんぱく質が不足するとどうなる?からだへの影響は? 「たんぱく質は、生きていくために必ず摂取しなければならない栄養素です。というのも、たんぱく質は私たちのからだを構成する大切な要素にもかかわらず、からだでは他の栄養素からたんぱく質をつくることができないからです。たんぱく質は、たとえば筋肉にとってとても重要な材料です。たんぱく質が不足すると、筋肉の量に変化をもたらしてからだに影響が現れる可能性があります。 筋肉量が落ちて太りやすい体質に 筋肉はからだのなかで特に大きな組織で、からだのたんぱく質の50%は筋肉にあります。普段実感することはないかもしれませんが、筋肉のたんぱく質は合成と分解を常に繰り返しています。通常、合成と分解のバランスは保たれています。ところが、特に高齢者で食事からのたんぱく質の摂取量が減ると、このバランスが崩れて筋肉が減ってしまうと考えられています1)。筋肉が少なくなると基礎代謝量が低くなり、エネルギーを消費しにくくなります。つまり、同じ量を食べても太りやすくなる可能性があります2)。 集中力が低下しやすくなる 脳の栄養といえばブドウ糖のイメージが強いかもしれませんが、たんぱく質も脳にとって欠かせない栄養素であるといわれています。脳では絶えず情報の伝達が行われており、神経伝達物質がこれを担っています。なかでも記憶、情動、気分に関与する神経伝達物質は必須アミノ酸を材料に体内で作られます。からだは必須アミノ酸を作り出すことができないので、食事からのたんぱく質が必要なのです3)。たとえばセロトニンという神経伝達物質は精神を安定させる働きがあります2)。 むくみや免疫力への影響も たんぱく質は、体液を調整する役割もあります。たんぱく質の摂取不足により体内の水分バランスが崩れ、むくみを生じます。また、からだに備わる免疫システムで重要な役割を担う抗体もたんぱく質です4)。 たんぱく質の摂りすぎの影響は? たんぱく質の摂りすぎが続いたときの健康への影響が考えられるとすれば、腎臓の働きへの影響です。しかし、摂取基準などは決められていないのが現状です5)。 不足し続けるとどうなる? 子どもの場合 成長期にはからだがどんどん大きくなります。言い換えればからだを構成するたんぱく質がどんどん蓄積されるということ。成長に必要なたんぱく質を余分にとらなければいけません2)。 高齢者の場合 高齢者のたんぱく質不足は、高齢者が陥るリスクの高い低栄養状態の一つです。低栄養になると、傷が治りにくくなる、筋肉が萎縮するといった状態を招きます6)。また、フレイル7)やサルコペニア8)に直接影響すると考えられています5)。 >低栄養について >フレイルとは? >サルコペニアとは? 2 たんぱく質の1日の必要摂取量と推奨量 厚生労働省は「食事摂取基準2020」で、たんぱく質をどれくらい摂ればよいかを示す基準として、推定平均必要量、推奨量、目標量、目安量(乳児)を定めています5)。「推定平均必要量」とは、からだのたんぱく質の量を維持するのに必要な量です。確率的には全体の50%の人にとって十分といえる量です。子どもや妊婦には、成長や胎児の発育に必要なたんぱく質の量がプラスされています5)。「推奨量」とは、推定平均必要量をもとに個人差などを考慮した量です。ほとんどの人にとって十分といえる量です。推定必要摂取量に1.25を掛けた値です5)。なお、「目標量」は炭水化物や脂質の摂取量とのバランスの観点から定めされています。たとえば65歳以上の方では、たんぱく質をエネルギー(kcal)に換算したときに、全体の15〜20%の範囲に収まるように摂取することを目標量としています5)。 たんぱく質の食事摂取基準 (推定平均必要量、推奨量、目安量:g/日、目標量:%エネルギー) 性別 男性 女性 年齢等...

栄養補助食品とは?ケース別の活用法と栄養機能食品との違い

栄養補助食品とは?ケース別の活用法と栄養機能食品との違い 栄養補助食品とは、1日に必要な栄養素を食事だけでは補うことが難しい場合に、その栄養素を補助することを目的とした食品です。不足しがちなビタミンやミネラル、タンパク質などを、栄養補助食品を摂取することで補います。種類や栄養補助食品の活用法をご紹介します。 1 栄養補助食品とは 「栄養補助食品」とは、食事のみでは必要量を摂取することが難しい栄養素を補うことを目的とした食品です。特に法律などによって制度化されたり定義されたりしている用語ではありません1)。「サプリメント」などと同様に、「いわゆる健康食品」の呼ばれ方の一つです1)。1日に必要な栄養をきちんと食事から摂れている方にとっては、栄養補助食品は必要ありませんが、普段の食事では栄養不足が続く場合は、栄養補助食品を利用するとよいでしょう。高齢者は、咀嚼能力が衰えたり、食が細くなったり、さまざまな理由で栄養が不足することがあるので、栄養士などの専門家に相談の上、高齢者向けの栄養補助食品(介護食品)を取り入れることもおすすめです2)3)。 栄養補助食品の種類 液体に溶かして一緒に飲んだりする粉末状、錠剤やカプセル(サプリメント)、ゼリー、飲料、お菓子などのさまざまな種類の栄養補助食品が市販されています1)。 2 栄養機能食品と栄養補助食品の違いは? 「食品」は、身体構造や機能に影響を与える効能効果を表示することは法律上認められていません1)3)4)5)。したがって、栄養補助食品などの「いわゆる健康食品」はその機能性を表示できません。しかし、健康食品のうち「保健機能食品」とよばれる「特定保健用食品(トクホ)」、「機能性表示食品」そして「栄養機能食品」の3種類は、例外的に特定の保健機能や栄養機能を表示することが認められています1)3)4)。「栄養機能食品」は「栄養補助食品」とよく似た名称ですが、この保健機能食品の一つなので、機能性を表示できる点が大きな違いです1)3)4)5)。保健機能食品は、国が定めた安全性や有効性の基準に従ってその機能性が表示されていますが、栄養補助食品は機能性を表示することができません3)5)。そのため、栄養補助食品を選ぶ際には、製品の品質を確認できる個別成分の含有量などの情報や問い合わせ先の情報が表示されているか確認しましょう4)。 表「いわゆる健康食品」と保健機能食品と医薬品の違い1)4)6)7)8) 健康食品 医薬品 「いわゆる健康食品」 保健機能食品 栄養補助食品 栄養機能食品 特定保健用食品 機能性表示食品 医薬品 許認可 なし 自己認証国への届出なし 国が個別に審査し消費者庁長官が許可 自己認証販売前に国(消費者庁長官)へ届出が必要 厚生労働大臣が承認 定義 栄養成分を補給する食品 1日に必要な栄養成分の不足を補給するために利用できる食品 国が機能や安全性を個別に審査を行い、食品ごとに消費者庁が許可した、科学的根拠に基づいた機能を表示した食品...

5大栄養素とは?栄養素の働きと食品を解説

5大栄養素とは?栄養素の働きと食品を解説 5大栄養素とは、3大栄養素(たんぱく質、炭水化物、脂質)にビタミン、ミネラル(無機物)を加えたものです。からだのエネルギーになるたんぱく質、炭水化物、脂質に対し、ビタミンやミネラルは体調を整えるために必要な栄養素です。ここでは各栄養素の働きや主な食品について解説します。 1 5大栄養素とは? 私たちは普段から生きるために欠かせない栄養素を食品から摂り入れています。炭水化物、脂質、たんぱく質、無機質、ビタミンからなる5大栄養素のどれか一つが欠けると私たちは健康を保つことが難しくなります。 2 5大栄養素の役割・働きとは? 5大栄養素には、大きく3つの働きがあります。 エネルギーのもとになる エネルギーのもとになる食べ物に多く含まれる栄養素は、主に炭水化物、脂質、たんぱく質です1)2)。炭水化物は糖質と食物繊維に分類されますが、エネルギーになるのは主に糖質です。糖質は、1グラムあたり4キロカロリーのエネルギーをつくり出し、脳をはじめさまざまな組織のエネルギー源となります2)。脂質は炭水化物の2倍以上のエネルギーをつくり出すことができます2)。摂りすぎを心配する方も多いですが、効率的なエネルギー供給源として、重要な役割を担っています3)。たんぱく質は、糖質や脂質が十分でないときにエネルギーのもとになります。炭水化物、脂質、たんぱく質は、エネルギー産生栄養素とも呼ばれています3)。 からだをつくる からだをつくる食べ物に多く含まれる栄養素は主にたんぱく質とミネラルです1)4)。 私たちのからだの中では常に新しいたんぱく質がつくられ、分解されて一部は尿などとして体外に排出されるサイクルを繰り返しています。そのため、材料となるたんぱく質を食事から補給する必要があるのです2)。 からだをつくるミネラルとしては、例えば骨や歯をつくるもとになるカルシウムなどがあります3)。 からだの調子を整える からだの調子を整える食べ物に多く含まれる栄養素はビタミン、ミネラルです1)。 ビタミンは、からだの中で起こる数々の代謝反応に必要な酵素としての働きを補ったり、脂肪組織や肝臓に蓄えられてからだの機能を正常に保ったりしています3)。 ミネラルは、臓器やからだの組織で起こるさまざまな反応をスムーズに進め、生理機能を健全に維持します3)。 3 栄養素の特徴や働き、主な食品 たんぱく質 たんぱく質と一口にいっても、非常に多くの種類があります。コラーゲン、グルテン、ラクトフェリン、カゼインといった名前を聞いたことはありませんか? これらはすべてたんぱく質の仲間です。個々のたんぱく質の構造や働きは異なりますが、どんなたんぱく質も20種類のアミノ酸が50〜1000個つながってできています3)。 食べたたんぱく質が消化されるとアミノ酸に分解され、筋肉や臓器、ホルモンや酵素などをつくる材料になるほか、神経伝達物質やビタミンなどのもとになります2)3)。たんぱく質が不足すると、体力や免疫力が落ちてしまいます。たんぱく質を含む主な食品は、肉、魚、卵、大豆などです3)。 炭水化物(糖質) 炭水化物のうち糖質は、分子の数によって単糖類、少糖類、多糖類に分類されます。例えばブドウ糖(グルコース)は単糖類、ショ糖(白砂糖)は少糖類、でんぷんは多糖類です。糖質を食べると、消化されブドウ糖となりエネルギーを供給します。同じくエネルギー源となる脂質より素早く消化吸収されるので、すぐにエネルギー補給をしたいときに適しています3)。 血液の中では血糖として存在し、インスリンがその濃度をコントロールしていますが、濃度が高くなると中性脂肪としてからだに蓄えられます。糖質が不足するとエネルギー不足からくる疲労感や集中力低下が起こります3)。炭水化物の摂取を控える低炭水化物ダイエットが流行していますが、炭水化物の極端なカットは避け適量摂取を心がけるのがよさそうです5)。糖質の摂取源となる主な食品は、米、パン、めん類などです4)。 脂質 脂質はエネルギー源となるだけでなく、エネルギーを蓄える物質としての役割も担っています。また、私たちのからだに数十兆個もあるといわれる細胞の膜をつくる主な成分でもあります2)。脂質には、中性脂肪、リン脂質、リポたんぱく質、脂肪酸、コレステロールなどさまざまな種類があります。n-3系脂肪酸、DHAやEPAといった名前がメディアなどでもよく取り上げられますが、これらは脂質の一種の脂肪酸の仲間です。体内ではつくることのできない必須脂肪酸のn-6系脂肪酸は大豆油やごま油などに、n-3系脂肪酸は植物油や魚介類に多く含まれます6)。 脂質が食べ物を通してからだに入ると、主に小腸で消化されます。種類ごとに異なるプロセスを経て、エネルギー源になったりホルモンのような物質の原料になったりします3)。 ビタミン...