高齢者が食べやすい食事って?
2019.5.10
高齢者にはやわらかい食事を用意しましょう
高齢になるとともに、かむ力、飲み込む力が低下すると、繊維の多いかたい食材は食べにくくなります。
また、唾液の分泌が少なくなり、口の中も乾きやすいので、水分が少ない食材や上あごにはりつきやすい食材も食べにくくなります1)。
食事の量を減らさないためには、食べ慣れたものや好きなものを選び、食欲を促す工夫が大切です1)2)3)。
・かみやすい食事
・水分を補える食事
・栄養が摂れ、食欲が減退しない食事
を工夫することが、高齢者の低栄養を防ぎ、介護予防につながります1)。
やわらか食はどうやって作ったらいいの?
かむ力、飲み込む力が衰えた高齢の方には、「やわらか食(介護食)」を用意しましょう。むせてしまわないように「やわらかさ」「まとまりやすさ」といった食物の性状が重要になります1)2)3)。
果物などはすりおろしたり、ミキサーにかけたりします。加熱する場合は、蒸す、煮るなど、食材の水分を逃さずかたくならないような調理法が適しています。
いも類や豆類などは加熱後につぶして裏ごしすると、なめらかになって飲み込みやすくなります 3)。とろみをつけたり、ゼリーで固めると、口の中で食べ物がばらばらにならず、のどごしがよくなります。
栄養バランスにも注意し、少量ずつでもいろいろな食材を摂れるように工夫しましょう3)。
介護食を用意するのは手間がかかる場合もあるので、負担になるようであれば市販の介護用栄養補助食品もかしこく取り入れるとよいでしょう1)。
1. 中村育子.知っておきたい高齢者の食と栄養.社会保険福祉協会(2018)
2. 栢下 淳.イチからよくわかる摂食・嚥下障害と嚥下調整食 食べにくい患者への食事アプローチ.メディカ出版(2014)
3. 藤谷順子ほか.改訂版 図解かみにくい・飲み込みにくい人の食事. 主婦と生活社(2014)