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【医師監修】 コラーゲンの 効果的な摂り方とは?

【医師監修】 コラーゲンの 効果的な摂り方とは?

【医師監修】 コラーゲンの 効果的な摂り方とは? コラーゲンは私たちの皮膚や腱、軟骨などを構成する繊維状のタンパク質です1)2)。体内のコラーゲン量は20歳をピークに減少していくため、毎日の生活の中で意識的に摂取することが望ましいとされています3)。ここではコラーゲン生成の仕組みや働き、毎日の生活の中でコラーゲンを手軽に摂取できる方法とその注意点をご紹介します。 コラーゲン合成の仕組みと働き コラーゲンは、からだ全体のタンパク質のうち約30%を占めています。このうち40%は皮膚に、20%は骨や軟骨に存在し、血管や内臓などの全身の組織にも広く分布しています1)。コラーゲンは私たちのからだをつくる細胞をつなぎ合わせ、肌のハリ、骨や血管のしなやかさ、関節の動きの滑らかさなどを維持する役割を担っています3)。 コラーゲンはアミノ酸がつながったポリペプチド鎖が3本合わさった3重らせん構造をとっています。ビタミンCはアミノ酸のプロリンやリジンを含めたコラーゲンを合成する際に必要な酵素反応の補酵素として働くため、ビタミンCが欠乏すると、コラーゲンの合成ができなくなります1)2)。また、ビタミンCに加えて鉄分もコラーゲン合成に必要な栄養素です2)。 >【医師監修】コラーゲンの働きとは? 種類とからだの中での役割 コラーゲンの摂取方法と 1日の目安量 コラーゲンの摂取に関する研究によると、1日に5〜10g摂取すると肌状態が改善するなどの報告がされています4)。一方、日本人成人女性の食事の調査では1日の食事からのコラーゲンの平均摂取量は1.9gとされているため4)、一日5g~10gを摂取するためには日々コラーゲンを含む食品を意識して摂るほか、低分子化したコラーゲンペプチドを含むサプリメントを利用することもおすすめです3)。 毎日の食事で効果的にコラーゲンを摂取する コラーゲンは毎日の食事から摂取することができます。摂取したコラーゲンはそのまま体内で利用されるわけではありません。アミノ酸やコラーゲンペプチドといった体内で吸収されやすい形に分解されて吸収されたのちに、アミノ酸はコラーゲンなどのタンパク質をつくる材料となり、コラーゲンペプチドはそれ自体がシグナルとなってコラーゲンをつくる働きを促進します3)。 ここでは食事でコラーゲン摂取量を増やすための効果的な方法や、体内でのコラーゲン合成を促すためのひと工夫をご紹介します。 脂質の摂りすぎに注意しながらコラーゲンを多く含む食材を選ぶ コラーゲンの摂取量を増やすためには、コラーゲンを多く含む食材である鶏の手羽先や鶏軟骨、豚足、フカヒレ、牛スジ、魚の皮などを食べるのも一案です1)5)4)。ただし、コラーゲンが豊富な動物性の食品は脂質の量も多い傾向にあるため、食べ過ぎには注意が必要です。魚の皮は少量でコラーゲンを摂取することができるので、焼き魚や煮魚など皮ごと食べられるような料理を取り入れるとよいでしょう4)。 >コラーゲンとは?効率的な摂取方法とコラーゲンが多い食品 鉄分・ビタミンCを含む食品を一緒に摂ることでコラーゲン合成を促進する ビタミンCや鉄分はコラーゲンの合成に必要なビタミン、ミネラルです2)。アミノ酸からコラーゲン合成を効率的に行えるように、ビタミンC、鉄分にも配慮した食事を取り入れましょう。ビタミンCが含まれる食材としては、赤ピーマンやブロッコリー、じゃがいも、ほうれん草などの野菜や、レモン、キウイフルーツ、いちごなどの果物があります7)。動物性タンパク質を摂取する際はビタミンCを多く含む野菜を付け合わせに選んだり、食後に果物を取り入れたりすると効果的です。また、鉄分は豚レバーや鶏レバー、牛肩赤身肉、イワシ、アサリなどに多く含まれていますので、これらを使った料理も献立に取り入れるとよいでしょう6)。 手軽に摂取したいならサプリやドリンクを活用して 体内のコラーゲン量は20歳をピークに減っていくため、30代からはコラーゲンを意識的に補うことが望ましいと考えられています。食事によりコラーゲンを継続的に摂取することが難しい場合は、コラーゲンペプチドを含んだサプリメント、ドリンクを活用することも一つの方法です。コラーゲン独特のにおいが気になる方は、粉末タイプのサプリメントより、錠剤やカプセルタイプのサプリメントが良いでしょう。しかし、最近では、精製方法により無味無臭でくせがなく脂質もほとんど含まれていない粉末タイプのものも多くなりました。粉末タイプのサプリメントは、毎日飲むコーヒーやお茶、料理に加えたりすることでコラーゲンを気軽に摂取できるため、食事と一緒に摂りたい方や脂質の過剰摂取に気をつけたい方におすすめです。ビタミン剤など錠剤のサプリメントを摂取している方であれば、コラーゲンペプチドも錠剤タイプのサプリメントで摂取すると、これまでの習慣を活かせるので摂り忘れを防ぐこともできるでしょう。 コラーゲンペプチドのおすすめの摂り方 体内のコラーゲン量は20歳をピークに減っていくため、30代からはコラーゲンを意識的に補うことが望ましいと考えられています。食事によりコラーゲンを継続的に摂取することが難しい場合は、コラーゲンペプチドを含んだサプリメント、ドリンクを活用することも一つの方法です。コラーゲン独特のにおいが気になる方は、粉末タイプのサプリメントより、錠剤やカプセルタイプのサプリメントが良いでしょう。しかし、最近では、精製方法により無味無臭でくせがなく脂質もほとんど含まれていない粉末タイプのものも多くなりました。粉末タイプのサプリメントは、毎日飲むコーヒーやお茶、料理に加えたりすることでコラーゲンを気軽に摂取できるため、食事と一緒に摂りたい方や脂質の過剰摂取に気をつけたい方におすすめです。ビタミン剤など錠剤のサプリメントを摂取している方であれば、コラーゲンペプチドも錠剤タイプのサプリメントで摂取すると、これまでの習慣を活かせるので摂り忘れを防ぐこともできるでしょう。コラーゲンペプチドは、摂取後30~60分かけて体内に吸収され、しばらくは血中に存在しますが、24時間後には血中からなくなってしまうことがわかっています7)8)。そのため、コラーゲンペプチドを摂取する際は、一度にたくさん摂るのではなく適量を毎日継続して摂取することが重要です3)。つい摂り忘れてしまうという場合は、食事の時や起床時・就寝前など1日のうちで時間を決めておくとよいでしょう。継続するためには、ご自身が続けやすいと思うタイミングに摂るようにすることが効果的です。 コラーゲンは私たちの肌や骨を構成する成分ですが、加齢と共に減少していくことがわかっています。ご自身に合ったコラーゲンの摂り方を見つけ、毎日の生活の中で実践してみてはいかがでしょうか。 監修 医療法人康梓会Y'sサイエンスクリニック 統括院長/医学博士 大阪大学大学院 医学系研究科...

【医師監修】 コラーゲンと アミノ酸の関係とは?

【医師監修】 コラーゲンと アミノ酸の関係とは?

【医師監修】 コラーゲンと アミノ酸の関係とは? コラーゲンはタンパク質の1つで、アミノ酸からできています。ここでは、コラーゲンとアミノ酸の関係、コラーゲンの働きをわかりやすく説明します。また、コラーゲンを効率よく摂るポイントと注意点もご紹介します。 コラーゲンとアミノ酸の関係 コラーゲンとは、皮膚や骨、軟骨、血管などに存在しているタンパク質で、ヒトのからだの全タンパク質のうち約30%を占めています1)。 コラーゲンを構成するアミノ酸の約1/3は非必須アミノ酸のグリシンで、そのほかにはプロリンやアラニン、ヒドロキシプロリンなどが含まれています。このアミノ酸の組成はコラーゲンに特徴的なものです2)。 摂取されたコラーゲンは、からだの中でアミノ酸やコラーゲンペプチド(アミノ酸が数個つながったもの)に分解され、血流にのってからだの隅々まで運ばれます。そして、アミノ酸はコラーゲンなどのタンパク質をつくる材料となり、コラーゲンペプチドはコラーゲンをつくる働きを促進すると考えられています3)。 コラーゲンの消化吸収とコラーゲン合成2)3) アミノ酸とは? アミノ酸とは、コラーゲンなどのタンパク質を構成する20種類の有機化合物で、一つでも欠けるとタンパク質をつくることができません1)。ヒトや動物が体内で合成できない9種類(ロイシン、イソロイシン、リジン、メチオニン、フェニルアラニン、スレオニン(トレオニン)、トリプトファン、バリン、ヒスチジン)は必須アミノ酸と呼ばれ、食事からの摂取が必要です4)。からだの中で糖質や脂質から合成することのできる11種類(チロシン、システイン、アスパラギン酸、アスパラギン、セリン、グルタミン酸、グルタミン、プロリン、グリシン、アラニン、アルギニン)は、食事からの摂取が不要なため非必須アミノ酸と呼ばれます4)。 肌や爪のためにコラーゲンを 摂取しても意味なし? コラーゲンは口から摂取しても、体内でアミノ酸に分解されるためほかのタンパク質を食べることと変わらないと長い間考えられてきました2)。しかし、近年の研究により、コラーゲンはすべてアミノ酸に分解されるのではなく、一部はペプチドの形で吸収されることがわかってきました2)。 コラーゲンペプチドを摂取するとジペプチド(プロリン-ヒドロキシプロリンなど)やトリペプチド(アラニン-ヒドロキシプロリン-グリシンなど)といったオリゴペプチドが血中に高い濃度で出現することが報告されており、これまでに少なくとも7種類のオリゴペプチドが同定されています6)7)8)。これらのオリゴペプチドによってコラーゲンは様々な機能を示すと考えられています8)。 例えば、コラーゲンペプチドの摂取により、肌の水分量が増加する、弾力性が変化する、爪の水分量が増加するという報告があり、コラーゲンは肌や爪の健康維持に関わっていると考えられています2)3)4)5)。 >【医師監修】コラーゲンの働きとは?種類とからだの中での役割 >コラーゲンを食べても意味ない?本来の働きとからだへの影響 コラーゲンとアミノ酸、 どちらを摂取すればいい? 摂取されたコラーゲンの一部はペプチドの形で吸収されます。コラーゲン由来のペプチドの中には、ほかのタンパク質にはほとんど存在しないものもあります3)。そのため、美容や健康のためにコラーゲンを摂取したい場合は、コラーゲンを含む食品やコラーゲンペプチドを含むサプリメントなどを取り入れることが大切です。 一方で、コラーゲンに含まれるアミノ酸の種類は偏っているので、ほかのタンパク質からアミノ酸を摂取することも重要です2)。アミノ酸は、通常の食事をしていれば、不足することはない栄養素です1)。しかし、運動量の多い人はタンパク質の必要量も増えるため、タンパク質の材料であるアミノ酸も多く求められます。肉や魚などのタンパク質を含む食品や、必要に応じてサプリメントを取り入れてアミノ酸を摂取するとよいでしょう9)。 毎日のバランスの良い食事を心がけた上で、ご自身の目的や摂りたい成分に合わせてコラーゲン製品やアミノ酸製品を選んでみましょう。 コラーゲンを摂取するときの ポイントと注意点3) 体内でコラーゲンを合成するには、アミノ酸のほか、ビタミンCや鉄分といった栄養素が必要となります。コラーゲンを摂取する際は、一緒にビタミンCや鉄分を摂るように意識してみるとよいでしょう。 コラーゲンを多く含む食べ物としては、鶏皮や牛スジ、鶏軟骨などがあげられます。ただ、これらの食品は、脂質も多く含まれているのが特徴です。食品からコラーゲンを摂る場合は、脂質の摂りすぎやカロリーオーバーに注意しましょう。サプリメントには脂質がほとんど含まれないため、必要に応じて活用するとよいでしょう。 >【管理栄養士監修】コラーゲンを増やす食べ物とは? 毎日の健康のために、コラーゲンの摂取を意識しつつ、バランスの良い食事を心がけましょう。コラーゲンは、ビタミンCと鉄分を一緒に摂ったり、必要に応じてサプリメントも活用したりすることで効率的に摂取するとよいでしょう3)。 >【医師監修】コラーゲンの効果的な摂り方とは?...

【医師監修】 コラーゲンの働きとは? 種類とからだの中での役割

【医師監修】 コラーゲンの働きとは? 種類とからだの中での役割

【医師監修】コラーゲンの働きとは? 種類とからだの中での役割 からだの細胞同士をつなぎ合わせるのに欠かせないコラーゲン。さまざまな働きがあり、私たちのからだになくてはならないものです。ここではコラーゲンの種類や働き、近年の研究によりあきらかになってきたことなどを解説します。 コラーゲンとは?コラーゲンの種類と働き コラーゲンとは、私たちのからだをつくる細胞をつなぎ合わせ、肌のハリや骨や血管のしなやかさ、関節の動きの滑らかさなどを維持する役割を担うタンパク質です1)。コラーゲンは動物に特有のタンパク質で、ヒトのからだの全タンパク質のうち約30%を占めています1)。現在、コラーゲンは29種類に分類され、そのうち9種類が皮膚に存在しています1)。それぞれI型、II型などと名前が付けられており、線維を形成する「線維性」や、基底膜をつくる「膜型」などのタイプがあります2)。 体の中に存在するコラーゲンは、3本のポリペプチド鎖がらせんを巻いた「3重らせん構造」の不溶性の線維状タンパク質です。この構造が加熱によってほどけるとゼラチンになり、さらに酵素によって分解されると、コラーゲンペプチドになります。 代表的なコラーゲンの種類2) 種類 タイプ 特徴 I型 線維性 真皮や骨、腱、じん帯、角膜などに含まれる。脊椎動物の体内で一番多いコラーゲン。 II型 線維性 軟骨や目の硝子体の主要なコラーゲン。そのほかにも、角膜上皮、脊索、椎間板の髄核に存在する。 III型 線維性 真皮や動脈壁に多く含まれるコラーゲン。組織の弾性に関わる。 IV型 膜型 基底膜に存在している。皮膚の表皮と真皮をつなぎとめる役割を持つコラーゲン。 V型 線維性 主に血管、平滑筋、胎盤に含まれているコラーゲン。I型、III型コラーゲンの含まれている組織にも、ごく少量含まれている。真皮幹細胞を維持する重要な働きを持つ。 コラーゲンサプリメントなどのコラーゲン製品の原料として利用されているものにはタラ、サケなどの魚の皮や鱗、牛の皮や骨、豚の皮、鶏の軟骨などがあります2)。コラーゲン製品の体内への吸収性は製品の製法による影響が大きいため、原料による違いはほとんどないと考えられています1)。 コラーゲンの働きの例1) コラーゲンの影響は? コラーゲンはヒトの場合、体内に存在するすべてのタンパク質の約30%を占めており、そのうちの40%は皮膚に、20%は骨や軟骨に存在し、血管や内臓など全身の組織にも広く分布しています1)。ここでは、コラーゲンがそれぞれの組織でどのような役割を果たしているか紹介します。 コラーゲンが肌に与える影響...

コラーゲンとは?効率的な摂取方法とコラーゲンが多い食品

コラーゲンとは?効率的な摂取方法とコラーゲンが多い食品 コラーゲンは、ヒトの肌や腱、軟骨や血管などあらゆる組織を構成するタンパク質の一つで、全身のタンパク質の約30%を占めています。ヒトの肌の大部分はコラーゲンでできています。ここではコラーゲンの成分やコラーゲンの働き、効率的に摂取する方法などをご紹介します。 コラーゲンってどんな成分?美容との関係は? コラーゲンは、ヒトのからだで作られる重要なタンパク質の一つで、3本の鎖から作られる丈夫な三重らせん構造を特徴とします1)2)。加熱したり、薬品で処理したりすると、構造が変化してゼラチンになります。このゼラチンを小さく加工したものをコラーゲンペプチドといい、一般的に「コラーゲン」と呼ばれて流通しています3)。コラーゲンは、細胞と細胞を結ぶ働き、傷や組織の修復など、からだの中で重要な役割を担っています2)。以前は、コラーゲンは消化管内でアミノ酸まで分解されてしまい、特に機能を発揮することはないとされていましたが3)4)、近年の研究では、コラーゲンペプチドの摂取が、骨を丈夫にする、血圧を下げる、肌を紫外線ダメージから守る、肌のうるおいやしわを改善する、髪質を改善するといった結果をもたらすことが報告されています4)。 体内にあるコラーゲンが減少したらどうなる? コラーゲンは肌、骨、腱など全身に分布しています1)4)。全身の約20%はタンパク質で5)、そのうちコラーゲンは約30%を占め1)4)、体重50kgの人では3kgほどになります。体内のコラーゲンは18~29歳頃をピークにその後少なくなり40歳以降は年間10%のコラーゲンが失われていきます2)。肌の大部分を占めるコラーゲンは、肌のハリや弾力性に関わっています1)6)。そのため、加齢によりコラーゲンが減少すると、しわができてしまいます2)6)。また、コラーゲンは骨の重量の約20%、体積の50%を占め、老化によってコラーゲンが少なくなったり構造が変わったりすると、骨がもろくなり骨粗しょう症の要因にもなることがあります7)。 体内でのコラーゲンの働きと消化吸収 タンパク質はアミノ酸から作られます。アミノ酸のつながった数が少ないものがペプチド、たくさんつながったものがタンパク質と呼ばれます8)。摂取したペプチドやタンパク質は、消化管内で分解されアミノ酸の状態で吸収されますが8)、コラーゲンが分解されて小さくなったコラーゲンペプチドの場合、消化管内でアミノ酸まで消化されず、ペプチドのまま吸収されるものもあります4)。体内に取り込まれたアミノ酸はコラーゲンやエラスチンなどのタンパク質を作る材料となり、コラーゲンペプチドはコラーゲンやエラスチン、ヒアルロン酸を作る働きを促進します2)。これらの作用により、コラーゲンペプチドの摂取が、肌、骨、関節などの機能を改善することが報告されています3)。 おすすめのコラーゲン摂取量と効率良く摂取する方法 肌や関節の健康のためにコラーゲンを摂取することが重要です。そこで、コラーゲンが多く含まれる食材や、コラーゲンの摂取目安量、効果的な摂り方を紹介します。 コラーゲンが多く含まれる食べ物4) コラーゲンは、肉類では身の部分に比べて内臓やスジに多く含まれます。また、身の部分については動物の種類による差が大きく、鶏肉には牛肉の倍の量のコラーゲンが含まれています。魚介類では、フカヒレ、うなぎ、はもなどが代表的ですが、ほかの魚の皮にもコラーゲンは多く含まれています。 コラーゲンを多く含む食材例 食材 食材100gあたりのコラーゲン量(mg) フカヒレ(戻したもの) 9,920 はもの皮(皮のみ) 7,660 うなぎのかば焼き 5,530 牛スジ 4,980 鶏軟骨(胸) 4,000 はも(皮あり) 3,560 豚白モツ 3,080 鶏ガラスープの素(粉末)...

コラーゲンの種類とは?特徴や役割と原料の違い

コラーゲンの種類とは?特徴や役割と原料の違い コラーゲンはタンパク質の一種です。体内のあらゆる組織に分布していて、皮膚や関節をはじめ、骨や目の角膜等を構成する成分としても知られています。 コラーゲンの種類ごとの特徴と役割 コラーゲンは、あらゆる臓器や組織に存在しますが、存在する部位によって種類が異なります1)。コラーゲンは29種類発見されており2)、発見された順にローマ数字でI型コラーゲン、II型コラーゲンと呼ばれています1)。さらに、分子の構造、機能、複数のコラーゲン分子が組み合わさったときの形などから、いくつかのタイプに分類されます。線維や網目状の構造を作ったり、線維や細胞膜をくっつけたりするものなど、体内のさまざまな構造や機能に関わっています1)。 I型~V型のコラーゲンの特徴3)4)5) 種類 タイプ 特徴 I型 線維性 真皮や、骨、腱、じん帯に含まれる。脊椎動物で最も豊富に存在するコラーゲン。肌に最も多く存在するタンパク質で、肌の弾力性やハリに関わっている。 II型 線維性 軟骨、硝子体に含まれる。 III型 線維性 肌、血管、腸、筋肉に含まれる。 IV型 膜型 基底膜に含まれる。 V型 線維性 骨、真皮、角膜、胎盤に含まれる。 皮膚には多くの種類のコラーゲンが存在し、皮膚の構造や機能に関わっています。加齢や紫外線により、皮膚のコラーゲンが少なくなると、皮膚のハリが失われてしまいます。肌のコラーゲンを良好に保つことにより、肌のうるおいを保ち、しわ・シミができにくい肌になります1)。 コラーゲンサプリメントなどの原料別の特徴 コラーゲンサプリメントなどのコラーゲン製品の原料として利用されているものにはタラ、サケなどの魚の皮や鱗、牛の皮や骨、豚の皮、鶏の軟骨などがあります1)。ここでは、魚由来と動物由来のコラーゲンの特徴を説明します。 魚由来コラーゲンの特徴 魚類の主なコラーゲンはI型コラーゲンで、V型コラーゲンも多く含まれます。魚由来コラーゲンを抽出するための原料は、魚を加工した際に生じる骨や皮が用いられており、酵素などで低分子化したコラーゲンペプチドとして製品化されています1)。用いる原料や加工方法によっては、より低分子のコラーゲンペプチドが得られます5)。原料の魚が新鮮でなかったり、脂分が多く含まれる魚皮から十分に脂分を取り除けていなかったりすると、においのある製品になることがあります1)。 動物由来コラーゲンの特徴 工業的に国内で利用されているのは、牛の皮や骨、豚の皮、鶏の軟骨や足です。牛や豚などの哺乳動物から抽出されるコラーゲンは、ヒトのコラーゲンと性質が似通っていることが知られています。また、アレルギーを引き起こしにくかったり、低アレルゲン性や生体適合性が高かったりする特徴があります。原料となる動物の部位によって、得られるコラーゲンの種類は異なります。例えば、I型コラーゲンはさまざまな部位から得られますが、II型は軟骨から、III型は皮膚や血管から得られます。また、魚由来コラーゲンと同様に、除ききれなかった脂肪が製品のにおいのもととなるため、きちんと脂肪分を取り除けるかが製品の質を左右します1)。...

コラーゲンペプチド とは? 機能や体内での働き・ おすすめの摂り方

コラーゲンペプチドとは?機能や体内での働き・おすすめの摂り方 ココラーゲンは、皮膚はもちろん、ほとんどの臓器に存在する重要なタンパク質です。年齢があがるにつれ、コラーゲンが体内で作られる量は少なくなってしまいます。コラーゲンペプチドを活用して、若々しく健康なからだを保ちましょう。 コラーゲンペプチドとは コラーゲンは、私たちの体内に存在するタンパク質の約30%を占める物質です1)。分子量の大きなタンパク質ですが、これを加熱処理などで小さく分解したものがコラーゲンペプチドです2)。ペプチドとはタンパク質を構成する最小単位であるアミノ酸が2個以上つながった化合物のことで、アミノ酸が2個の場合はジペプチド、3個の場合はトリペプチドといいます。 コラーゲンペプチドを食品として摂取すると、皮膚や関節の状態を改善する作用を示すことが報告されています2)3)。当初は、コラーゲンペプチドを摂取しても、体内で消化されて、最小単位であるアミノ酸にまでバラバラに分解されて吸収されるため、特別な機能は示さないものと考えられていました。 しかし、最近の研究から、摂取したコラーゲンペプチドすべてがアミノ酸に分解されるのではなく、ジペプチドやトリペプチドとして吸収されて、さまざまな機能を示すことがわかってきました2)3)。 サプリメントとして市販されているコラーゲンペプチドは、主に豚皮や魚皮などから製造されています。原料によってジペプチドやトリペプチドとして吸収される割合が変わるかどうかを調べる試験も行われていますが、これまでの研究では一貫した根拠が示されていません。より分子量の小さいコラーゲンペプチドを摂取するほうが吸収される割合は高くなるといわれています2)。 コラーゲンとコラーゲンペプチドの違いは? コラーゲンを水と加熱すると、3重らせん構造がほどけてゼラチンに変わります4)。ゼラチンは温水に溶け、冷やすとゲル化して固まる性質があり、ゼリーなどの食品や医薬品のカプセルの材料として利用されています2)。 ゼラチンを酵素でさらに小さく分解するとコラーゲンペプチドになります。ゼラチンと違ってゲル化して固まる性質がないので2)、冷水にも溶けやすく、ゼラチンでは利用できなかった用途で活用できます。主にサプリメントの成分として利用されています2)。 I型~V型のコラーゲンの特徴3)4)5) 特徴 用途 コラーゲン 体内のタンパク質の30%を占める 皮膚、骨、軟骨、腱、血管などほぼ全ての臓器に存在する 水に溶けにくい ソーセージの皮 化粧品 生体材料 ゼラチン コラーゲンを加熱処理したもの ゲル化して固まる性質がある 温水に溶けやすい ゼリー 医療カプセル コラーゲンペプチド ゼラチンを酵素で分解したもの 冷水にも溶けやすい サプリメント...