ゆるいおなかや下痢はどうしたら良くなる?

2018.12.21

下痢を治すためには食事や生活習慣の見直しを

下痢が起こる原因には、感染性の病気や食あたり、飲んでいるお薬の影響などのほか、生活習慣の乱れやストレスなどで腸がうまく働かなくなることがあります1)2)
病気などの原因がなく、慢性の下痢が続くときには、生活習慣を見直してみましょう。特に食事は「良い便は良い食事から」といわれるほど大切です3)

腸の働きを整えるために、1日3回の食事を毎日なるべく同じ時間にとり、就寝の3時間前までには夕食を終わらせるようにしましょう3)。 栄養バランス良く食べることが基本ですが、腸内環境の改善にはヨーグルトや、食物繊維の中でも水溶性食物繊維などを摂ると良いとされています。油っこいものや辛いもの、コーヒーやアルコールの摂りすぎは下痢を悪化させることがあるため、なるべく控えたほうがいいでしょう1)~4)

また人によっては、糖類の一部(オリゴ糖や乳糖、果糖など)を摂りすぎると、腹痛や下痢などの一因となる可能性があることがわかってきました。それらの糖類を含む食品を摂っておなかの調子が悪くなるようなら、控えましょう。食べても調子が悪くならなければ、控える必要はありません4)

下痢を治すためには適度な運動やリラックスも大切

適度な運動は、自律神経のバランスを整え、腸の働きを改善することにつながります。ウォーキング、水泳、ジョギング、サイクリング、エアロビクスなどで、楽しんで取り組めそうなものがあれば、続けてみましょう。
また、なるべく規則正しい生活を心がけ、十分な睡眠や休養をとること、趣味や楽しみを見つけてストレスをためないこと、リラックスして過ごす時間をもつことも大切です1)2)

おすすめの有酸素運動

体内に酸素を取り込んで行う有酸素運動は、血液循環をよくし、血圧を安定させ心肺機能も高めます。自律神経を整える働きもあるので、消化管の運動機能の改善に役立ちます。

ウォーキング、ジョギング、エアロビクス、水泳、サイクリング

  1. NHK きょうの健康 「便」と「尿」の悩みをスッキリ解決する本.主婦と生活社.(2018)
  2. 細田 誠弥、生活習慣と排便異常.順天堂医学.50(4)330-337(2004)
  3. 西村かおる.在宅での排便コントロール(2018)
  4. 機能性消化管疾患診療ガイドライン2014-過敏性腸症候群(IBS).南江堂.(2014)