便の硬さや形をチェックする「ブリストルスケール」ってなに?
2019.7.5
「ブリストルスケール」は便の良し悪しを測る“ものさし”
良い便かどうかは、便の量、排便回数、色、硬さ、形、臭いなどで判断することができます。
便の硬さと形状の目安となるのが、下の図に示した「ブリストルスケール」という国際的に使用されている基準です1)2)。
ブリストルスケールでは、数字が小さいほど便が含む水分が少なく硬くなり、数字が大きいほど便は水っぽくなります。便秘のときの便は、ブリストルスケールでいうとタイプ1から2の水分の乏しい便になります。一方、下痢のときの便は、水分が多くなり、ブリストルスケールではタイプ6から7にあたります。
便の性状(ブリストルスケール)
「良い便」とはブリストルスケールでどんな状態をいうの?
ブリストルスケールのタイプ3から5までが正常な範囲の便とされ、タイプ4にあたる適度な軟らかさを持ち、ソーセージ状やとぐろを巻いた形の便が理想とされています。このような便の表面はなめらかで、苦労せずスルッと排便することができます。
色は黄土色が良いとされています。腸の中に長くとどまっている便や、脂肪を摂り過ぎている人の便は色が濃くなります。また、健康で腸内環境が整っている人の便は、臭いもほとんどありません3)。
日ごろから便の状態をよく観察していれば、変化があったら食生活を見直すなど、健康管理に役立てることができますね。お通じのトラブルを病院で相談するときには、このブリストルスケールを参考に便の状態を話すと医師にも伝わりやすいので、活用してみてください4)。
- 機能性消化管疾患診療ガイドライン2014-過敏性腸症候群(IBS). 南江堂.(2014)
- 慢性便秘症診療ガイドライン2017. 南江堂.(2017)
- 内藤裕二、人生を変える賢い腸のつくり方.ダイヤモンド社(2016)
- 水上健、慢性便秘症を治す本.法研.(2018)