医療(病院)・介護施設などで採用される栄養補助食品は?
この記事は約3分で読める栄養補助食品の記事です。
医療・介護施設などで採用されている栄養補助食品は、どのような用途・タイミングで提供されているのでしょうか。また、低栄養時のリスクと対策について解説します。
栄養補助食品は「栄養療法」という栄養管理の一環として使用されるもの
食事だけでは不足しがちな栄養を手軽に補給できる「栄養補助食品」は、医療・介護施設などでも採用されることがあります。 カラダに必要な栄養をしっかり摂取して栄養状態を改善することは、健康維持を保つうえで重要な要素です。
栄養療法で使用されるモノにはいくつか種類があります。口から食べたり飲んだりできる人に出される栄養補助食品には、糖質やタンパク質、脂質など、カラダに必要な栄養成分が含まれており、ドリンクタイプやゼリータイプなど、飲み込む力(嚥下機能)やかむ力(咀嚼機能)が低下している高齢の方や、食欲がない方にも摂りやすい形状に工夫されている商品もあります。
多くの栄養補助食品は、食事を補うための「食品」に分類されていますが、病院で使用されるもののなかには「医薬品」として認められているモノもあります。必要な栄養をしっかり摂ることも栄養管理のひとつと考え、栄養士等の指示にしたがって摂りましょう。
カラダの状態に応じた提供方法
食事から必要な栄養を摂取できることが理想ですが、「食欲がない」「医療・介護施設などの食事が口にあわない」など、さまざまな理由で食事が十分にとれないこともあるでしょう。そのような時に、栄養補助食品が頼りになります。また、対象者のカラダの状態や栄養状態などにより、「経腸栄養法」や「静脈栄養法」などの方法が選択されます1。
「経腸栄養法」は、腸が正常に働いているときに行う方法です。口から飲食できる場合は、栄養補助食品などによって栄養を補給します。口から食べることができない場合は、チューブを入れて提供します。一方、腸が正常に働いていない場合には、点滴をして静脈から栄養を投与する「静脈栄養法」をおこないます。
いつ、栄養補助食品が必要になるのか?
日々さまざまな理由により、誰しもが栄養不足の状態になる可能性があります。たとえば、急に体調が悪くなった場合、カラダを守るための働きにより、体内のタンパク質がたくさん消費されるようになります2。また、胃腸や肝臓、腎臓などの臓器の働きが悪くなったとき、糖尿病などで代謝の働きに障害があるときなどは、ふだんより多くのエネルギーが必要になります1。また、高齢の方では食欲が低下、高齢の方では飲み込む力やかむ力の低下など、食事量が減ってしまうこともあります。
このような理由から、低栄養の状態になりやすいことがあり、カラダの状態にあわせ静脈栄養法や経腸栄養法で高カロリーや高タンパクなどの栄養を補給します。 口から飲食できる場合には、飲むだけで手軽に栄養補給できる、あるいは、ゼリーなど食欲がないときにも食べやすい、栄養補助食品が使わることがあります。 栄養補助食品が必要か、必要ならどのような方法で行うかなどについては、ご対象者のカラダの状態などをよくみて、栄養状態を判断した上で決めることが求められます。
低栄養が進むとさまざまなリスクにつながる可能性も
低栄養の状態が長く続くと、病気やけがが治りにくくなる、あるいは悪化する、免疫力の低下などにより感染症などが起こりやすくなるなど、さまざまなリスクにつながる可能性があるといわれています1。
食事から十分に栄養が摂れないときなどは、元気に生活を楽しめるようになる為にも、栄養補助食品を上手に活用しましょう。わからない場合は、かかりつけの栄養士等に相談しましょう。
※栄養補助食品は、疾病の診断、治療、予防を目的としたものではありません。
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