たんぱく質とは?
働きやたんぱく質不足・
過剰摂取したときの
影響を解説

たんぱく質は、私たちのからだにとって必要不可欠な栄養素です。筋肉や臓器などからだをつくるための材料となるだけでなく、生体機能を調整するホルモンや酵素のもととなり、からだの中のさまざまな反応を助けています。ここではたんぱく質の働きや目標摂取量などをご紹介します。

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たんぱく質とは?
どんな働き?

たんぱく質は、炭水化物、脂質とともに、私たちが活動するのに必要なエネルギーのもととなる栄養素です。筋肉や臓器、皮膚、髪などのからだをつくる材料となるほか、ホルモンや酵素など体内で生命活動を支える物質の材料にもなっています1)
たんぱく質は20種類のアミノ酸が複数連なってできており、そのアミノ酸の数や種類、並び方によって働きが大きく異なります2)。また、アミノ酸には、体内で合成できない必須アミノ酸と、体内でつくり出すことのできる非必須アミノ酸があります1)。食品中に含まれる必須アミノ酸のバランスは、アミノ酸スコアで評価され、このアミノ酸スコアが高いほど良質なたんぱく質を含む食品であると考えられています1)
また、食品中のたんぱく質は、動物性たんぱく質と植物性たんぱく質の2つに分けられます3)。動物性たんぱく質は肉、魚、卵など、植物性たんぱく質は豆などに多く含まれています1)2)

たんぱく質と筋肉の関係

筋肉をつけるためには、たんぱく質を摂取することが重要です。たんぱく質はアミノ酸に分解されて、筋肉をつくる働きをします。運動は、筋肉量と筋力を維持するために重要ですが、空腹時など、体内のアミノ酸が不足した状態で運動をすると、筋肉をつくる量よりも分解する量のほうが多くなってしまい、筋肉がやせてしまいます。そのため、筋肉量と筋力を維持するために、運動に加えてたんぱく質の摂取を組み合わせることが大切です2)4)

たんぱく質とエネルギーの関係

たんぱく質の摂取量が減って、筋肉が少なくなると、基礎代謝が低くなり、エネルギーを消費しにくくなってしまいます1)。そのため、ダイエット中の方も、筋肉をつけるために、たんぱく質をしっかり摂取しましょう。

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たんぱく質の摂取目標量
計算方法

1日に必要なたんぱく質量は体重や年齢、性別、毎日の活動量によって異なります。ここでは、たんぱく質の摂取目標量の計算方法を2つご紹介します。

体重から算出する方法5)

たんぱく質不足を防ぐために最低限必要な1日の摂取量(維持必要量)がわかります。

たんぱく質※維持必要量(g/日)=0.66(g/kg体重/日)×参照体重(kg)

年齢身体活動レベルから
算出する方法2)

健康維持のために目標としたい1日のたんぱく質摂取量がわかります。
あなたの年齢と生活パターンから1日に必要なたんぱく質の目標量を確認してみましょう。

<身体活動レベル>2)

(低い)
座っていることがほとんど
(ふつう)
座っていることが多いが、立ち作業や通勤、買い物、軽い運動もする
(高い)
移動や立ち仕事が多い、活発な運動習慣がある
身体活動レベル別に見た
たんぱく質の目標量(g/日)
年齢\性別 男性 女性
身体活動レベル
1〜2歳 - 32〜48 - - 29〜45 -
3〜5歳 - 42〜65 - - 39〜60 -
6〜7歳 44〜68 49〜75 55〜85 41〜63 46〜70 52〜80
8〜9歳 52〜80 60〜93 67〜103 47〜73 55〜85 62〜95
10〜11歳 63〜98 72〜110 80〜123 60〜93 68〜105 76〜118
12〜14歳 75〜115 85〜130 94〜145 68〜105 78〜120 86〜133
15〜17歳 81〜125 91〜140 102〜158 67〜103 75〜115 83〜128
30〜49歳 75〜115 86〜133 99〜153 57〜88 65〜100 75〜115
30〜49歳 75〜115 88〜135 99〜153 57〜88 67〜103 76〜118
50〜64歳 77〜110 91〜130 103〜148 58〜83 68〜98 79〜113
75歳以上 68〜90 79〜105 - 53〜70 62〜83 -
  • ※たんぱく質の推定平均摂取量や推奨量については、たんぱく質不足のサインとは?をご覧ください。
  • ※推定平均摂取量は、全体の50%の人にとって十分といえる量です。
  • ※推奨量は推定平均必要量をもとに個人差などを考慮した量で、ほとんどの人にとって十分といえる量です。

【男女別】たんぱく質の適正摂取量

例1:35歳男性、68kg、通勤に歩行での移動を伴う、デスクワーク中心の方たんぱく質不足を予防するために、最低限必要な1日の摂取量は、
0.66(g/kg)×68(kg)=約45gです。健康の維持のためには、1日の食事で88~135gのたんぱく質を摂るよう意識することが大切です。
例2:40歳女性、53kg、運動習慣がほとんどない、在宅ワークの方たんぱく質不足を予防するために、最低限必要な摂取量は、
0.66(g/kg)×53(kg)=約35gです。健康の維持のためには、1日の食事では57~88gのたんぱく質を摂るよう意識することが大切です。

※良質な動物性たんぱく質の場合

1日たんぱく質量

1日の目標量のたんぱく質を摂取するためには、たんぱく質を豊富に含む食材を3食たっぷりと摂りいれることが大切です。
>目標量のたんぱく質を摂取するためのメニュー例についてはこちら

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たんぱく質を豊富に含む
食べ物一覧

1食あたりのたんぱく質が多い食品としては豚肉や鶏肉、魚などの動物性食品が挙げられます。また、生揚げやがんもどきなどの大豆製品もたんぱく質が豊富な食品です。
>たんぱく質を豊富に含む食べ物についてもっと知りたい方はこちら

たんぱく質を豊富に含む食品6)7)8)
肉類(1食あたり)
食品 たんぱく質量
豚ひれ・焼き 100g 39.3g
鶏むね(皮なし)・焼き 100g 38.8g
豚もも・焼き 100g 30.2g
牛もも・ゆで 100g 30.0g
牛かた・ゆで 100g 27.9g
魚類(1食あたり)
食品 たんぱく質量
ごまさば・焼き 100g 31.3g
まあじ皮つき・焼き 100g 25.9g
さけ・焼き 100g 29.1g
くろまぐろ・焼き 100g 29.0g
くろまぐろ・水煮 100g 27.2g
植物性食品(1食あたり)
食品 たんぱく質量
がんもどき 100g 15.3g
生揚げ 80g 8.6g
凍り豆腐 17g 8.6g
らっかせい・ゆで 50g 6.0g
えだまめ・ゆで 50g 5.8g
卵・乳製品(1食あたり)
食品 たんぱく質量
低脂肪乳 200g 7.6g
目玉焼き 50g 7.4g
普通牛乳 200g 6.6g
ゆで卵 50g 6.3g
カマンベールチーズ 30g 5.7g

高たんぱく低カロリーな食べ物

肉や魚などの動物性食品は、たんぱく質の摂取源になる一方で脂質を多く含むため、カロリーオーバーに注意が必要です1)。肉の中では、脂身が少なく赤身の多い豚ヒレ肉や鶏むね肉を選ぶと摂取カロリーを抑えることができるでしょう。また、魚の中ではマグロのお刺身(赤身)などが高たんぱく低カロリーな食品です7)

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たんぱく質を効率よく摂取する方法

効率よく良質なたんぱく質を摂取するには、アミノ酸スコアの高い食品を選ぶとよいでしょう1)。特に、卵はアミノ酸スコアが100で良質なたんぱく質を含む食材の一つとして知られています1)
アミノ酸の構成は食品ごとに異なるので、さまざまな食品を組み合わせてバランス良く食べるようにしましょう。

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たんぱく質不足になると
どうなる?

たんぱく質は不足すると低栄養状態につながることが知られています2)。日頃から活発に動きしっかりと食事を取っている方であれば、たんぱく質不足を心配する必要はありませんが、あまり動かない方や、高齢の方は注意が必要です2)。中でも高齢者はたんぱく質が不足すると、要介護状態の一歩手前の状態であるフレイルを引き起こしやすいといわれています2)。また、たんぱく質摂取は筋肉の合成にも影響するため、加齢に伴い筋力が低下する高齢者にとっては、重要な栄養素だといえます2)

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たんぱく質を過剰摂取
するとどうなる?

たんぱく質はからだをつくるために重要な栄養素ですが、摂りすぎには注意が必要です2)。目標量を目安にしたうえでバランスの良い食事を心がけましょう。